ウコンは食物繊維が豊富
ウコンには便秘の解消に効果的とされている食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は野菜類に多く含まれていますが、普段の食事の中であまり野菜を摂っていない方は、食物繊維の摂取量が不足している可能性を疑ってみましょう。
また、ウコンにはクルクミンと呼ばれるポリフェノールの一種が含まれており、腸内環境を整える働きが期待できます。ウコンといえばお酒を飲む方が取り入れるものというイメージが強いですが、これはウコンを摂取することによってアルコールを分解する役割がある肝機能の改善効果と、胆汁分泌促進効果が期待できるためです。
この胆汁の主成分である胆汁酸は自然の下剤効果があるだけでなく、便を排出しやすい状態にするために役立ってくれます。ウコンを摂取して胆汁の分泌を促し、便秘解消を目指してみてはいかがでしょうか。
参考:(PDF)うんこのつまらない話:慢性便秘症とは?[PDF]
2つの食物繊維の特徴と効果
食物繊維には不溶性のものと、水溶性のものがあります。それぞれの特徴や効果、摂取するうえでおさえておきたいポイントについてご紹介します。
不溶性食物繊維
水に溶けない特徴を持つ食物繊維で、腸を刺激することから便秘を改善するのに効果的です。水分を吸収する働きがあり、便の容積を増やすのに役立ってくれます。
これによって便のカサが増え、大腸が刺激されることによって排便を促すことができるのです。
ただ、摂取し過ぎると便が硬くなって出にくくなってしまうこともあるため、注意しましょう。
水溶性食物繊維
こんにゃくや海藻などに多く含まれていて、水に溶けるのが特徴です。便をやわらかくする働きがあるため、便が硬いと実感している方は積極的に取り入れていきましょう。ただし、摂取し過ぎると下痢などを引き起こす恐れがあります。
共通する特徴
食物繊維は体内で分解することができない特徴を持っています。身体に吸収されることはなくエネルギー源にはならないのですが、近年は第6の栄養素とも呼ばれ、便秘改善だけでなく、食事をした際の血糖値が急上昇するのを抑えたり、様々な病気リスクを下げたりする働きがあると期待されているのです。
また、どちらの種類も腸内環境を改善する働きがあります。腸内フローラを改善させるのにも役立つので、しっかり取り入れていきましょう。
食物繊維の摂取量について
厚生労働省の調査によると、2015年版の日本人の食事摂取基準において1日当たりの目標量は18~69歳で男性20g以上、女性18g以上となっています。
昔に比べると日本人の平均食物繊維の摂取量は少なくなっており、1950年頃には一人あたり20g 以上摂取していましたが、近年の摂取量は1日当たり13~14g 前後とされているのです。
目標値と比べても不足しているので、特に普段の生活の中で野菜の摂取量が不足していると感じている方は、目標に届いていない可能性を疑ってみましょう。
便秘を解消するには?対策法やできること
そもそも便秘になってしまう原因は、食事内容や筋力の低下、水分摂取不足などが挙げられます。以下のような対策をとりましょう。
食物繊維が豊富な食事をとる
ウコンのように、食物繊維がたくさん含まれているものを積極的に取り入れることが重要です。特に主食のみで済ませることが多く、副菜などを取らない方は食物繊維が不足しがちなので、注意しておかなければなりません。
食事では、前述した不溶性と不溶性のバランスも重要であり、「不溶性2:水溶性1」が良いとされています。特に水溶性の食物繊維が不足しがちなので、注意してみましょう。サプリメントでうまく補う方法もおすすめです。
排便時に使われる筋肉を鍛える
排便をする際には腹筋や太ももの筋肉を使うため、これらの筋肉が弱まっているとスムーズに排便できなくなってしまいます。日常生活の中であまり筋肉を使わない方や、運動不足を感じている方は腹筋と太ももを鍛えるトレーニングを行ってみましょう。
水分をしっかり摂取する
水分の補給量が少ないと便が硬くなりで排便が困難になってしまいます。朝起きてすぐに水を飲むと、腸を刺激して排便を促す働きもあるので、試してみてはいかがでしょうか。
適度な運動をする
運動すると腸が刺激され、便秘改善に役立ちます。毎日の生活の中であまり体を動かす機会がない方は、仕事や買い物に行く際に歩く機会を増やしてみたり、室内できる簡単な運動を取り入れたりしてみてはいかがでしょうか。
ハードな運動を行う必要はなく、ウォーキングなどでも効果が期待できます。
便秘は早めに改善することが大事
便秘になるということは体内に老廃物を溜め込んでいる状態でもあるため、早い段階で改善を目指すことが重要です。今回ご紹介したように、ウコンなどに含まれている食物繊維が不足すると便秘になりやすいため、注意しておきましょう。
普段の食生活を改善し、食物繊維が不足していないか確認してみるのがおすすめです。毎回便秘薬に頼ってしまうのも良くないので、食生活を改善したり、サプリメントを取り入れたりして対策をとってみてください。