ウコンに副作用はある?ウコンのメリット・デメリットについて

ウコンとは?

ウコンは多年生の植物で、まるで生姜のような見た目をしており、科目もショウガ科に属しています。
何となく健康に良いものと理解しているものの、具体的にどのような種類があるのか、何に役立つのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。詳しくご紹介しましょう。

春ウコン・秋ウコン・その他のウコン

ウコンには大きく分けて春ウコン秋ウコン、その他の種類として代表的な紫ウコンがあり、特徴や成分が以下のように異なります。

種類 和名 特徴 期待できる効能
秋ウコン ウコン ・オレンジがかった黄色色素
・辛味と苦味がある
・クルクミン、精油成分の含有量が豊富
・抗酸化作用
・抗菌作用
・二日酔い予防
春ウコン キョウオウ ・黄色色素
・精油成分の含有量が多い
・秋ウコンよりも苦味が強い
・胆汁分泌促進作用
・コレステロール溶解作用
・生活習慣病予防効果
紫ウコン ガジュツ ・白ウコンとも呼ばれる
・秋ウコンよりも苦味が強い
・クルクミンの含有量は微量
・消化不良
・胆汁分泌促進作用

中でも代表的なのは秋ウコンで、ウコンの有効成分「クルクミン」を豊富に含んでいます。また、秋ウコンの英語名はカレーのスパイスでもおなじみの「ターメリック」で、カレーの黄色い色素のもとにもなっているものです。

ウコンの成分クルクミン

クルクミンはポリフェノールに分類されます。ポリフェノールは抗酸化物質とも呼ばれるものであり、酸化ストレスの原因になる活性酸素対策をする際にも役立つのが特徴です。
酸化ストレスは生活習慣病との関連性も強く、がんなどとも深い関わりがあることから、ポリフェノールであるクルクミンをとり入れることによる健康効果が期待できます。

参考:(PDF)特集:がん治療と栄養療法~最近の話題から~:がん病態と栄養成分−ポリアミン、脂肪酸、ポリフェノールについて−[PDF]

ただ、血液凝固を抑制する働きがあることから、血液凝固抑制薬を使用している方がとり入れると、薬の働きが強くなる可能性があるため、飲み合わせに注意しなければなりません。

参考:微量栄養素情報センター:クルクミン

ウコンの健康メリットや可能性

ウコンをとり入れることで期待できる健康メリットや可能性は以下の通りです。

生活習慣病の予防効果

ウコンに含まれているクルクミンには抗がん、脂質代謝改善などの働きがあり、生活習慣病をはじめとする様々な疾病の予防・治療に役立つのが魅力です。様々な病気を引き起こすメタボリックシンドロームにも効果的であることが報告されています。

参考:公益社団法人日本農芸化学会:クルクミンの吸収代謝と生理作用発現の関係性

がんの予防・治療効果

動物モデルにおいてクルクミンを経口投与したところ、化学的に誘発されるがんの発症が抑制されたと確認されているため、がんの予防効果が期待できます。また、がんの治療効果についてはまだ研究段階ではありますが、特に消化管のがんに対する効果が大きいと期待されている成分です。

参考:微量栄養素情報センター:クルクミン

参考:(PDF)特集:がん治療と栄養療法~最近の話題から~:がん病態と栄養成分−ポリアミン、脂肪酸、ポリフェノールについて−[PDF]

アルツハイマー病の予防

ウコンに含まれているクルクミンを摂取することにより、アルツハイマーを引き起こすアミロイドβが脳内に沈着するのを防ぎます。そのため、アルツハイマー病や、認知症の予防に効果的です。

参考:(PDF)カレースパイス成分のクルクミンがアルツ八イマー痴呆を予防する[PDF]

肝機能の改善

特にお酒の飲みすぎは肝機能に悪影響をもたらします。ウコンに含まれているクルクミンはアルコール代謝産物であるアルデヒドの濃度を低く保つことから、肝機能の改善効果や肝臓への障害を抑える効果が期待されます。

参考:(PDF)数理解析研究所講究録第1863巻2013年29-37:肝臓におけるアルコール代謝の数理モデリング:肝障害の発生メカニズムとその予防策[PDF]

ウコンの副作用やデメリット

 

ウコンをとり入れる際には、以下の副作用やデメリットについてもおさえておかなければなりません。

疾病に悪影響を与えることがある

ウコンには豊富な鉄分が含まれていますが、肝機能が低下している方は蓄積した鉄分をうまく排出できず、肝硬変を発症してしまうリスクがあるので避けましょう。また、軽く触れましたが、血液をサラサラにする効果があることから、持病で抗血液凝固剤を服用している方も注意が必要です。

また、胆汁の分泌量を増やす効果があることから、胆石や胆汁管障害を患っている方はクルクミンにより胆のうが刺激されるので控えましょう。

胃潰瘍、胃酸過多、胆道閉鎖症の場合、秋ウコンは禁忌とされているので注意が必要です。

とり過ぎに注意

特に日常的にお酒を飲む方や脂肪肝が気になる方は、つい、ウコンに頼ってしまうことがあります。しかし、ウコンは鉄分を含むことから、特に肝機能が悪い方が摂取すると鉄分の過剰摂取の恐れがあるため、とり過ぎには注意が必要です。
鉄分のとり過ぎは、胃腸障害や便秘などを引き起こすこともあります。このような症状が現れた場合は、ウコンを摂取した副作用の可能性を疑い、摂取方法や摂取量を見直してみてください。

ウコンは肝臓に良いというイメージを持っている方が多く、飲めば飲むほど肝臓が健康になると勘違いしてしまうと、鉄分など各種成分の過剰摂取につながりやすくなるため、気を付けなければなりません。

適量を守り正しくとり入れることが大切

ウコンの魅力や気をつけておかなければならないポイントについてご紹介しました。摂取する際の注意点があり、不安に感じた方もいるかもしれませんが、適量以上にとり入れた場合に問題があるのは、他の食品と同様です。
健康をサポートしてくれる成分が多数含まれているので、過剰摂取を避け、正しくとり入れていきましょう。

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